株式講座
    4. 上場企業について
    (1)企業の会計年度及び決算
     
     ベトナム企業の会計年度は、12月決算(1月から12月)が大部分です。一部上場企業で9月決算を採用する企業があります。12月決算の場合、会計監査済みの期末決算が発表されるのは、翌年の3月中旬ごろからです。
     その他に、上場企業は、四半期決算が義務付けられている他、月次売上・利益報告する企業もあり、ディスクローズ体制が比較的整っています。
     
    (2)企業統治構造について
     
     企業統治は、米国型でもあり日本型でもあるように思えます。 役員と監査役は、株主総会で選出されます。最高意思決定機関として役員会があり、役員トップに役員主席がいます。一般的に役員主席は、大株主であると同時に経営執行役員のトップである総社長を兼務しているケースが多いです。
     
                         株主総会
                            ↓  ←監査役会
                          役員会 (最高意思決定機関)
                            ↓
                                                        執行役員グループ(総社長、副総社長)
                            ↓
                                                              各部門長
     
     
    (3)株主総会
     
     定時株主総会は、通常、会計監査済決算後に年に1度開催されます。日本のように特定日に集中することはなく、早い企業で3月中旬、多くは3月下旬ごろから4月上旬に召集します。その他、定時株主総会後に重要決定を行う場合は、臨時株主総会開催や書面による株主決議を行う場合もあります。

     株主総会は、一般的に午前8時30分頃からスタートし、前期の経営報告や投資案件や利益処分案等を説明した後、株主意見を採ります。物言う株主が登場する総会は、配当や新株発行方法などで議論が白熱しかなりの盛り上がりを見せます。また、とぼけた発言で笑いを取る株主もいます。このような場合は、終了時間が午後12時を超えることもよくあります。
     総会終了後に食事(宴会)が用意されている場合は、役員らが株主のテーブルを回り、ともにビールで乾杯(時に一揆飲み)し交流を深めます。
     
    (4)配当
     
     株主還元姿勢を測る指標として配当性向(1株当りの配当÷1株当りの当期純利益×100%)があります。日本は、欧米諸国よりかなり低い20%前半であり、株主還元意識が低いとして問題となっています。ベトナム上場企業を見ると、30%から50%程度に集中しており、40%台の会社が多いです。
     今後、投資需要の高まりで低下する可能性はありますが、ベトナムの株主(役員自体が大株主)は配当還元にうるさいので、日本のように低下することは考えにくいと思われます。
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